終始具合悪い。観終わったら後悔?!恐怖レベル:上級編
ヘレディタリー/継承(2018)
家族という呪縛
グラハム家の母アニーは、彼女の母親の死をきっかけにグループカウンセリングへ参加する。
アニーの一族は、全員がなんらかの精神疾患を抱えており死亡、アニーはそんな疾患が我が子へ“継承”されることを危惧していた。
そんな中、長男ピーターによる不慮の事故で長女チャーリーを亡くす。
悲しみに暮れ家族が更に険悪な雰囲気になる中、グループカウンセリングで知り合った女性に影響され交霊術に傾倒するアニー。さらには彼女の母親が生前作り上げていた衝撃の組織の存在を知り、事体は急展開を見せる……
血の繋がりという、逃れられない恐怖
ほとんど機能していない家族の不協和音が加速していくのを見つめさせられ、鑑賞中ずっと具合が悪い作品。
感情が不安定な人のそばにいると、自分の気持ちも毒されて疲弊する、そんな感覚に近いものがあります。監督のアリ・アスターは一貫して家族をテーマにホラーを撮り続けており、赤の他人との関係よりも複雑で逃れられない絆≒呪縛は、家族のいる誰もが、多かれ少なかれ感じる感情のはず。絶叫する母親のいる食卓、トラウマある人にはか〜な〜り応えます。
恐ろしいシーンの描き方も、心臓ぶっ飛ぶ系〜超絶不気味系までレベル高し。今昔含めて、個人的ホラー映画第1位です。
悪魔のいけにえ(1974)
チェーンソー、若者たち、田舎
70年代のアメリカ、テキサス州。5人の男女が田舎道をドライブ中に、ヒッチハイカーを乗せるが、その男は自傷行為を行うなどし不気味がられ、男を降ろした後に向かったガソリンスタンドではガソリンも売っておらず、帰りへの不安を抱えながら周囲を散策する。
近隣で自家発電機を使用している家を見つけ声をかけると、家からは人の皮膚で作ったお面を被った「レザー・フェイス」が現れて次々と若者たちを惨殺していく……
一生のトラウマです
言わずと知れたホラーの金字塔。もはや言及するのも畏れ多い、名作であり怪作です。
すでにたくさんの続編やリメイク、フランチャイズが出ておりますが、結局一番怖いのはこの第1作。フィルムの荒削りさや低予算感が逆にリアルで怖いのです。
田舎という逃げ場のなさや、真昼の明るい時間から惨殺されていく恐怖、一家全員異常なソーヤー家。意外とグロテスクなゴア表現が少ないのに、しっかり脳裏に焼き付いている恐ろしさは、もはや身震いというよりも吐き気です。どんなにメンタルが快調な時でも、観直すとやられます。具合悪くなりたい方、どうぞ。(私のトラウマはソーヤー家の食卓シーン)
エクソシスト(1973)
命をも消耗する悪魔祓い
女優として活躍するクリスの一人娘、リーガンの様子がおかしい。病院の検査でも原因がわからず症状が悪化する一方で、とうとう「悪魔祓い」という方法を試すことに。
儀式に召喚されたカラス神父・メリン神父は命を削りながら悪魔と対峙することになるが、悪魔は人の弱みに漬け込む一筋縄ではいかない存在で……
初見時、怖すぎて眠れなかった
同じく名作として、時にホラーのオールタイムベストに挙げられる「エクソシスト」。
古い作品にも関わらず、今鑑賞しても痺れるほど怖い!
何が怖いって悪魔の弱みの付け込み方。人間の良心の呵責を利用した支配が恐ろしい。
カラス神父は実母への罪悪感を抱えているのですが、その実母に化けてカラス神父を見つめ返す悪魔の姿には戦慄が止まりません。キリスト教や悪魔の価値観が根深い地域の人にとっては私たち以上の恐怖を感じそうです。体を張ったリーガン役の女優さんの熱演も見どころ。
あなたにとって最大の恐怖は何?
今回は個人的おすすめホラー映画を選抜しましたが、そもそもあなたにとっての最大の恐怖は何でしょうか?
それは霊であったり、殺人鬼であったり、時には家族であったりと多種多様。
紹介した映画はどれも本当に面白いのですが、皆さんそれぞれの恐怖をえぐる映画が見つかれば、きっとそれがあなたのトラウマ映画になることでしょう。(私の場合、一番はヘレディタリーでした)
ぜひ、1人でじっくり、仲間とワイワイ、いろんな鑑賞方法でホラー映画を楽しんでみてくださいね。
まだまだオススメがあるから、好評だったら第二弾もやるぜ!
オススメなNetflixショーをまとめています↓