ピザは飲み物〜元CA・AYAの米国駐妻漫遊記〜  ㊿人生で一度は必ずこの目で見たいブロードウェイミュージカル

COLUMN

第五十回 NYでブロードウェイミュージカルを見るなら!おすすめをまとめてみた

みなさんこんにちは、Ayaです。
突然ですが、みなさまはミュージカルはお好きですか?(あれ、スラムダンクで聞いたセリフ……)

そもそも、ブロードウェイミュージカルとは?

ニューヨークのブロードウェイ地区(マンハッタン)で上演されるミュージカル作品のことを指します。
これは、単なる地名だけではなく、世界的に「最高峰の商業演劇が集まる場所」という意味を持っています。

また、座席数が500席以上ある劇場で上演される作品のことをブロードウェイと言うそうです。

世界的にも有名で、我々日本人にも知名度の作品で言うと「オペラ座の怪人」、「レ・ミゼラブル」、「ライオンキング」、「Wicked」、「ハミルトン」などがありますね。

つまりブロードウェイミュージカルとは、ニューヨークで上演される一流の商業ミュージカルであり、世界中の演劇・ミュージカルファンにとって憧れの場所となっているのです!

人気のブロードウェイミュージカルはどれ?

現在2025年7月時点でのミュージカル興行収入ランキングは、

1位 Wicked(ウィキッド)
2位 The Lion King(ライオンキング)
3位 Hamilton(ハミルトン)

この三つは、常に安定して人気のトップの興行成績を誇っており、いつも満席となっています。上演前の劇場周辺には、いつも人が溢れています。

今回は、私自身が観劇した経験のある「The Lion King」と「Wicked」についてご紹介します!

The Lion King(ライオンキング)

演目ごとに各所に会場が設けられているという大規模感、さすが本場NY!

私が初めてNYブロードウェイミュージカルの観劇デビューしたのが、ライオンキングです。

ライオンキングは、ディズニーの1994年の長編アニメを原作としロジャー・アラーズとアイリーン・メッキによる脚本で舞台化されました。
アフリカの文化と美しさを舞台に表現し、革新的な演出で人々に高く評価されています。

ライオンキングのミュージカルの魅力は、なんといっても「音楽」「舞台美術」

劇中では、映画の名曲「サークル・オブ・ライフ」、「ハクナ・マタタ」、「Can You Feel The Love Tonight」も聴くことができます。生演奏と共に、演者の迫力ある歌声にのせて響く名曲は圧巻です。小さい頃、映画館で初めて見た時の衝撃と感動を思い出しました。どんなに幼くても、自分の肌で感じた感動って鮮明に思い出せるものなんですね……!

そして、ミュージカルの冒頭でまず驚くのが舞台美術の精巧さです。
演者が動物の衣装と巨大な操り人形を用いてサバンナを具現化し、本物の動物が生きているような躍動感と共に強いエネルギーを感じます。

オープニングでは名曲サークルオブライフの音楽と共に、客席から舞台袖から、たくさんの動物が登場してきます。この時の高揚感は何にも表現し難い素晴らしいものです。

このオープニング見た時点で、本気で「チケット代の元とった……!」と思いましたね(早い)。歌声から伝わるエネルギーによって、一気に夢中にさせられます。エネルギーに溢れている作品なので、元気になりたい人にライオンキングおすすめです。また、小さいお子様連れにはダントツでお勧めできる作品だと思います!

カーテンコールのワンシーン。

また、この作品は英語が苦手な方でも充分に楽しめる作品だと思います。
あらすじや登場人物を映画で予習していけば、より理解も深まり、さらに楽しめるかもしれません。

Wicked(ウィキッド)

そして!今回初めて観劇した、ブロードウェイで最も人気の作品。

満を持してのWicked観劇!!!

初演は2003年10月、それが現在まで同じ劇場にて20年以上公演が続いているという、スーパーロングランの人気作品です。日本でも、劇団四季で根強いファンがいる大人気作品ですよね。

Wickedは、オズの魔法使いの裏側を描いた作品になります。
主人公は緑色の肌を持つエルファバ(のちの西の悪い魔女)と、金髪で人気者グリンダ(のちの善い魔女)です。
性格も立場も正反対の二人が大学で出会い、友情や葛藤や学びを重ねながら魔女として自分たちの運命に立ち向かうストーリーです。

「悪とは何か?」「善とは何か?」を観客に問いかけ、人間の様々な考えにも迫る深いテーマを持っています。

今回アリアナとシンシア主演での映画化でも大きく話題になりましたよね。アメリカでも、色んなブランドや化粧品メーカーでWickedとのコラボやタイアップが行われ、注目度の高さを感じていました。

でも、正直これまであまりWickedに興味を持っておらず、緑の魔女が悪いやつでそれを倒す物語なんでしょ?と安直に考えていました(すみません……)。しかし、今回の映画がサブスクで配信されていたのをきっかけに自宅で観てみると、

まぁーーーーどハマりしました。

なぜ今まで気にしてこなかったんだろう!?この素晴らしい作品は何だ!?と衝撃を受けました。

そして「この気持ちの高まってるうちに、NYの現地で本物のミュージカルが見たい!」という考えに至ったわけであります。久々にアメリカに住んでいて良かったと思った瞬間ですね……。距離的にNYに行くハードルが低い(笑)。

劇場には多くの人、人、人。この日も超満員でした。上映30分以上前に到着しましたが、すでに人で溢れていました。
そして着席してみて圧倒される、この舞台装置。細かい部分まで製作者たちの強いこだわりを感じます。

実際に観劇して感じたこの作品の見どころは、なによりも楽曲の素晴らしさです。
Wickedを代表する名曲が「Defying Gravity」。圧倒的な歌唱力と共に、この曲が流れる際に演出で使われる舞台装置が、観客をより強くWickedの世界に引き込みます。この曲が流れている時、観客の多くが涙を流していました。もちろん私もその一人、胸が熱くなり目が離せなくなるのです。歌声からエルファバの強いエネルギーと覚悟を感じ、ストーリーの盛り上がりを確信します。

また、Wickedは女性同士の友情を中心に描いている点が特徴的だと思います。エルファバとグリンダ、それぞれ出生も立場も環境も異なった状況で生きてきた二人が出会い、反発しながらも友情を深めていき、そしてお互いを理解し合っていく。そして、正反対の環境で育ってきた二人にとって、互いに思う「正義」が異なるのです。
二人が選ぶ道は違っていくのですが、それでも二人は心の奥底でお互いを大事に思い合っている。そんな友情も感じられるストーリーになっていると私は感じました。
そして、もう一つ感じたのが大衆の思い込みの恐ろしさ。映画では「敵」をつくることで大衆は一つになる、とオズが言っていましたが、オズの先導により誰もがエルファバを「悪い魔女」として一気に敵視していく流れが、私としては恐ろしくて仕方なかったです……。

このストーリーは、見る人によって感じ方はそれぞれかと思いますが、それもまたWickedのメッセージの一つなのかとも思います。

また、グリンダ役の演者さんのチャーミングなこと!!アドリブも入れつつ、グリンダの魅力的なキャラクターを存分に表現されており、心掴まれちゃいました。

エルファバグリーンスラッシュ(フローズン的なドリンク)飲んじゃいました。りんご味で美味しかったです。

2時間45分の公演時間もあっという間に過ぎてしまった、ほんっとうに素晴らしいミュージカルでした。大人だけで行くのであれば、Wickedを選ぶことを絶対にオススメします!観客も含めた一体感も最高で、Wickedの世界観に魅了されてしまいました。

チケットの購入方法は?

当日券も販売があるのですが、その場合は劇場窓口で直接購入となります。
おすすめはオンラインで事前に購入しておく方法です。公式HPもありますし、言語が不安な方は日本語案内のある代理店サイトを利用するのもアリかと思います。

一般的に、1階席がオーケストラ席・2階席がメザニン席・そのさらに上の席はバルコニー席といいます。最初の観劇は、オーケストラ席の真ん中あたりの席がおすすめです。
日本のS席・A席などでのざっくりした分類とは違い、座席ごとの値段は細かく分類されているので(1席ずれるだけで価格が数十ドルも変わることがあるので注意)、ご自身でHPをしっかりと確認して購入してくださいね!

生の迫力に勝るものなし!ぜひNYで本場ブロードウェイミュージカル観劇を

今回はブロードウェイミュージカルについてご紹介しました。
言語の不安はあるかもしれませんが、事前に物語をおおまかにでも理解しておくとストーリー展開は理解できますし、なにより演者の方々の歌声や舞台演出の素晴らしさには言語を超えた感動が待っていると断言できます。

みなさんも、ぜひNY旅行でブロードウェイミュージカルを実際に体験してみてください。ミュージカルのパワー、本当に素晴らしいです!

それでは、また次回のご搭乗をお待ちしております。

Aya

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この記事を書いた人
Aya

元国際線CA。夫の仕事を機にシンガポールへ移住。現在はアメリカへ引越し、日々高カロリーのものに抗う精神修行中。
アメリカでも変わらず美容とお酒を楽しんでいく予定ですので色んなものにチャレンジしていきます!
大型猫2匹と夫と4人家族で楽しく暮らしてます。

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