資生堂のコスメって、どんなイメージ?
「うちのお母さんが使ってるやつ」
「国産老舗ブランド」
「韓国コスメの方が安いし成分濃度が高いし……」
わかります。
国内大手の化粧品メーカーでも、ひときわ「老舗」感が強いイメージ。正直、筆者もわかるんですよ。
SNSでも「ダサい」「古い」などと散々な言われようだけど……でも、ちょっと待って。
資生堂コスメの『中身』の話、SNSだとあまり聞かないのでは。

資生堂さん、なんとも奥ゆかしいところがありまして、コスパも効果もめちゃくちゃ良いのに派手なマーケティングをしないんですよね。それゆえ、なかなか知られていない魅力が多い!
今回は、創業152年の老舗・資生堂の本当にすごいところを、カンタン解説。さらに実際に使い続けている愛用コスメをレビューしていきます。
【2025年の資生堂】今、何が起きているの?
まず最初に、2025年の資生堂の状況について。
昨年から今年にかけて、資生堂は大きな構造改革の真っ只中にありました。
2025年12月期の連結最終損益は520億円の赤字見通しを発表。過去最大の赤字額となったニュースは大きく取り上げられましたよね。
赤字のワケは?
海外事業の不振
米国市場での事業が計画通りに進まなかったことで、グローバル展開における課題が浮き彫りになりました。資生堂は約120の国と地域で事業を展開しているからこそ、海外でコケると痛いのです。
今回、コロナ禍前に買収したアメリカのスキンケアブランド・DRUNK ELEPHANT(ドランクエレファント)の不振がかなり響いた様子。田中みな実さんや本田翼さんも愛用していたと、当時は話題になったものですが……残念。
構造改革の実施
2025年から2026年にかけて「アクションプラン2025-2026」を策定。不採算店舗の閉鎖や、グローバル本社で200人規模の希望退職など、250億円のコスト削減を実施中とのこと。
生まれ変わるための準備期間中
いろんなニュースを見て「資生堂ヤバいの?」と心配になった方もいるかもしれません。でも安心してください。
そのほかのブランドは安定した売り上げをキープしていますし、ここ数年で多くのヒットアイテムも登場しています。
業績不振でも、国内No. 1の化粧品技術力は日々アップデートされ続けていますよ!

韓国コスメブームやプチプラブランドの台頭もあり、目まぐるしく変化する国内の化粧品事情。奮闘する資生堂の強みを伝えたい!
ここがスゴいよ資生堂 ①圧倒的な研究開発力
資生堂の優秀さは、SNSではあまり語られない「技術力」にあり。
世界に広がる研究開発ネットワーク
資生堂の研究開発力は、国内化粧品メーカーの中でもトップクラス。いや、世界レベルで見てもトップレベルだと言われています。
国内外の6ヶ所に研究拠点を持ち、皮膚科学研究の歴史はなんと100年以上。
化粧品の研究開発費も業界トップクラスです。
IFSCC(国際化粧品技術者会連盟)での実績
化粧品技術の分野で最も権威のある学会は「IFSCC」というものなのですが、この大会で資生堂はなんと最優秀賞を30回以上も受賞。
つまり、世界中の化粧品メーカーが集まる場で「資生堂の技術が一番優れている」って認められているということ。しかも、何度も。
これってとんでもなくスゴいことなんです……!!

圧倒的すぎる
自分が生まれる前からずっと、化粧品業界のトップ。お母さん、おばあちゃん、みんなが使っているのが当たり前すぎて、逆にそこまで注目したことがない、という方も多いのでは。
筆者もまさにそうで。店頭に並ぶコスメも、実家の洗面台にいつもあったコスメも……完全に日常に溶け込んでいたものですから、資生堂のスゴさが麻痺していました。
日本で唯一「シワ改善」効果が認められた純粋レチノール
資生堂が開発した「純粋レチノール」は、日本で唯一、シワ改善効果が厚生労働省から認められた成分。レチノール配合製品は他社からも出ていますが、シワ改善の効能効果を謳えるのは、いまだ資生堂だけ。
レチノールの効果でシワ改善を実現するのは難しい!ということで、別のキー成分でシワ改善アイテムを打ち出しているメーカーやブランドがたくさんあります。
ここがスゴいよ資生堂 ②安全性の基準が高すぎ
資生堂は、世界各国の化粧品の安全性ガイドラインや法規制を踏まえたうえで、自社独自のより厳しい安全性保証基準を設け、その基準に合格した成分だけを配合すると明言しています。
例えば、化粧品原料の安全性評価では、原料の一つひとつが皮ふに及ぼす影響はもちろん、皮ふから成分が吸収されても、全身の臓器や母体や胎児へ影響を及ぼさないかも確認し、化粧品原料としてふさわしいかどうか、さらに、安全な配合濃度であるかを保証しています。
資生堂公式サイトより
また、それぞれの原料を組み合わせて最終的に完成した製品としても安全性や有効性を「ひとの肌」で確認することも重要であると考えています。
容器・パッケージについても、中味と接する部分には「食品容器と同等の品質基準」を満たした材料を使用しています。つまり、食品レベルの安全基準に合わせて素材を管理しているということ!
さらに、落としたときに容器が壊れないか・中身が漏れないかを確認する「落下試験」や、ポーチに入れて持ち歩いた場合に容器がつぶれたり漏れたりしないかを見る「ハンドバッグ試験(ポーチ試験)」なども徹底的に行います。

使う人のことを考えた、とことん誠実な姿勢。
そりゃあ、韓国コスメとは差がつくよ
製品そのものの安定性と肌への安全性を、徹底的に追求。長期使用を前提とした設計が光るのが資生堂コスメ。
これにはもちろん、当たり前に、時間がかかります。
トレンドをスピーディーに反映し、早ければ3ヶ月〜6ヶ月で市場へ届く韓国コスメの圧倒的な商品化の早さに対して、世間がちょっと物足りなく感じてしまうのも無理はありません。
個人的には、勝負しているステージが違うので単純に優劣はつけられないし、どちらにも良さがあると思っています。これからも、どっちも使いたい。
ここがスゴいよ資生堂 ③プチプラ〜デパコスまで全方位カバー
デパコスからドラッグストアに並ぶものまで、価格帯の幅広さも特徴。
ミドル〜デパコスブランド
ELIXIR(エリクシール)/ HAKU(ハク)/ dプログラム / SHISEIDO / inoui(インウイ)/クレ・ド・ポー ボーテなど
プチプラブランド
INTEGRATE(インテグレート):1,000円〜2,000円台
AQUALABEL(アクアレーベル):1,500円〜3,000円台
IHADA(イハダ):1,500円〜3,000円台・敏感肌向け
で・す・が!
何がすごいって、デパコス配合成分や採用技術がプチプラにまですぐ反映されるところです。

具体的にどんな商品があるのか、筆者が実際に愛用中のアイテムを交えながらご紹介しますね
【実際に使ってるぞ】資生堂愛用スキンケアレビュー
ここからは、筆者が実際に使って「これはマジで良い!」と感動した資生堂のスキンケア商品について、詳しく語っていきます。
ELIXIR(エリクシール)レチノパワーリンクルクリーム
シワ改善コスメの定番!
日本で唯一シワ改善効果が認められた「純粋レチノール」を配合。目もと・口もと・首もとのシワまで集中ケアできる薬用クリームです。
シワ一辺倒かといえばそうでもなく、約140,000通りの組み合わせの中から厳選し、開発した新・独自成分「コラジェネシス」がハリとうるおいをもたらしたり、タイムエキス&マンゴスチンが糖化を含めた肌ぐすみをケアしてくれたりと総合ケアが可能。

テクスチャーはこっくり。でも肌にのせるとベタつかない感じも使いやすく、かれこれ7年使い続けています。30代半ばにして目尻のシワとケンカしないで済んでいるのは、こちらのクリームのおかげだと信じています。
しかし筆者、表情筋の使い方はヘタなようで、左側のほうれい線だけがどんどん濃くなっていった時期がありました。これはまずい!と左側だけに2ヶ月塗り続けたところ、左右のほうれい線バランスがとれていったのです(笑)。これには超感動。
レチノールは肌に合う・合わないが分かれやすい成分でもありますが、合えばかなり強い味方になってくれるはずです。
※初めて使用する時や肌が敏感なときは最初の2週間は2~3日間隔で夜のみ、次の2週間は毎夜と、少しずつ使用回数を増やしていく「ならし使い」が公式のおすすめです。
ELIXIR(エリクシール)デーケアレボリューション トーンアップ SP+ aa

同じくエリクシールより、乳液・化粧下地・UVカット・トーンアップ効果が1本になったこちら。
UV乳液市場で7年連続売上No.1を獲得している超人気アイテム。「早く使ってれば……」とリアルに後悔した名品です。
↓乾燥肌のライター・ゆう子にはややサラッとしすぎた様子でしたが…?
朝、化粧水の後にこれ1本で完結してOK。しかもSPF50+・PA++++だから、別で日焼け止めを塗る必要なし。時短になるし、重ね塗りによる化粧崩れもなし。
上記をそのまま友人に説明し、試しに数日使ってもらったら(ほぼ押し付けた)そのあとすぐ購入していました。保育園のお迎え、スーパーでの買い物なんかにちょうどいいみたい!
いい感じに顔色を良く見せてくれてすっぴん感は無くせるし、サッと伸びてとにかくラク。
3,000円台でこのクオリティはコスパ最強。1本で約2ヶ月もちました。
筆者の場合、ゆるっと過ごしたい日にはこちらの上からエテュセのスキンケアパウダーをのせて、ベースメイクを完結させています。
トーンアップ&毛穴がつるんとカバーできてお気に入りの組み合わせです。
dプログラム バランス&アクネケア ローション EX
お得意の美肌菌研究に加え、「キシリトールによる肌バリア向上」の知見を盛り込んで2025年10月にリニューアル。
しかも、原材料費や人件費の高騰による値上げが相次ぐ中、価格を10%以上も引き下げ!異例の戦略転換に、業界がザワついている再注目ブランドです。
展開タイプが5種類→3種類となり、機能を集約。以前よりも選びやすくなりました。
筆者はストレスや睡眠不足で肌がかゆくなると同時に吹き出物ができやすくなるので、ブルーのバランス&アクネケアタイプを使用中。

有効成分としてトラネキサム酸とグリチルリチン酸ジカリウムが入っており、肌荒れやニキビの予防、炎症を鎮める効果が期待できます。
アクネケア系って保湿力が足りないイメージがあったりしますが、こちらはしっかりうるおいが続く実感あり。しかも、しみない・赤くならない・コメドができないという安心感は大きいです。
今は3日に1回くらいのペースでこちらに頼っています。

皮脂と水分のバランスを整える役割を重視。混合〜オイリー肌で皮脂が出やすい、かつ乾燥も気になりがちな方におすすめ!
IHADA(イハダ)薬用クリアエマルジョン
もう何しても肌が敏感で言うこと聞いてくれなくなった時のレスキューケアに。
IHADA(イハダ)も敏感肌・肌荒れケアの専門ブランドですが、最大の武器は「高精製ワセリン」。
一般的なワセリンより、不純物が圧倒的に少なく肌への刺激が非常に低い。ベタつきが少なく、なめらかに伸びるところも使いやすいポイントです。
ワセリンの役割
外部刺激(花粉・乾燥・摩擦)から肌を守る“保護膜”を作る
水分の蒸発を防ぎ、肌のバリアを補強
加えて、肌荒れ予防成分(アラントイン・グリチルリチン酸)もしっかり配合。生理前の肌荒れ期、季節の変わり目、花粉の時期……どんな時でも安心して使えるので、常にストック。
皮むけや粉吹きみたいなトラブルも、数日で沈静化できる感覚があります(個人的感想です)。
荒れる時期でも美白ケアはしたいので、有効成分のm-トラネキサム酸入りのクリアタイプをリピート中。

少量でよく伸びるので、ミニサイズが今のお供!化粧水とセットで使えるトライアルサイズになっていて、お出かけ先でも便利ですよ。
AQUALABEL(アクアレーベル)スペシャルジェルクリーム EX(ブライトニング)
化粧水・乳液・美容液・クリーム・マスクの5役が1つになった人気のオールインワンジェル。
青パケのブライトニングタイプは美白有効成分・4MSK配合で、シミ・そばかすを防ぎながら保湿もできる優れものです。

*2 4-メトキシサリチル酸カリウム塩
この4MSKという成分は、メラニンの生成を抑える医薬部外品として厚生労働省が認可した有効成分。
資生堂が独自開発したもので、特許も取得しています。
2003年に承認を受けて以来、資生堂にしか使えず、資生堂アイテムでしか取り入れられない成分なのです。
最近では、2025年1月に「4MSK/フリュイド浸透促進技術」 を発表。4MSKがこれまでよりも皮ふに浸透させやすくなったよ!ということで、これまで以上に効き目の高い美白ケアが可能になるそうです。
こちらが使われている代表的な商品には、『SHISEIDO ホワイトルーセント』シリーズや『HAKU メラノフォーカス IV』がありますが、いずれも10000円オーバーの高価格帯アイテム。
それがドラッグストアでいつでも買えるオールインワンにまで入っているなんて……本当に価格崩壊レベルとしか言いようがありません。

夜、厚めに塗って寝ると翌朝の肌がもちもち。スリーピングマスク的な使い方もできます!
資生堂、使わないなんてもったいない
- 世界レベルの研究開発力
- プチプラからデパコスまで全方位カバー
- 敏感肌でも使える低刺激設計
- ドラッグストアで買える手軽さ
- 科学的根拠に基づいた確かな効果
プチプラブランドのアイテムにも、研究開発力がしっかり反映されている。アクアレーベルもイハダもぜんぶドラッグストアで買えるのに、デパコス級の効果はうれしすぎる。
海外コスメは確かに安くてかわいくて、筆者も大好き。でも、突然廃盤になったり、日本から撤退したり……ってこと、結構あるんですよね。
その点、資生堂は152年の歴史がある老舗。これからも長く使い続けられる安心感があります。
「韓国コスメしか使ったことない」「デパコスは高すぎる」「プチプラで質の良いコスメを見つけたい」
そんなあなたこそ、騙されたと思って一度試してみて。

職人気質の大マジメブランド、沼りがいあるよ!
↓メイクアイテムのレビュー記事はこちら。パッケージは韓国コスメみたいにポップで可愛い感じではないかもしれませんが、中身の質は圧倒的!
















