巷でよく言う”人気コスメ”について思うことをちょっと聞いてくれますか。

※ライターゆう子の分析による個人的な見解です。
人気コスメと呼ばれるコスメは、大きく分けて2つ。
【その1】発売前後から話題になる新作コスメ
発売情報が発表された時点で「これは買い!」とSNSでバズり、発売後は即在庫切れする争奪戦系コスメ。コスメオタクが在庫を求めていくつも店舗を回る光景が見られる。最近最も多いタイプ。
【その2】ベストコスメのランキング入り常連の鉄板コスメ
美容雑誌や口コミサイトで毎年12月頃開催されるベストコスメランキングや、SNSで多くのコスメオタクが発表する個人的なベストコスメによく登場する、これを使っておけば間違いない系コスメ。右を見ても左を見ても大抵同じコスメ、ということもある。

これくらいかなーと思っていたんですが
つい先日、出会っちゃったんですよ……
ベスコスにも入っていなければ、新作でもない。(むしろ結構前に発売されてる)
それなのに頻繁に売り切れを繰り返し、再入荷待ちという陰の人気コスメに……!
それは、サイレント系ロングセラーコスメ
筆者がそんなコスメの存在を知ったのは、コスメオタクの情報収集の場・Xでのこと。
たまたま流れてきたこのポストを見て、二度見した筆者。
このチーク、かなり前からあるSHISEIDOの定番品番じゃない……?
SHISEIDO『インナーグロウ チークパウダー Medusa Pink』
そのチークというのが、我らが日本の星・SHISEIDOの定番チーク、インナーグロウ チークパウダー。
ブランド内のチークはこの一種類のみで「チークはこれでしょ!」というSHISEIDOの自信すら感じるアイテムです。
これ、たしかだいぶ前から出ているような気がするのですが……


調べてみたら2018年発売でした。
発売から5年以上も経っているのに今でも在庫切れになるって、一体どういうこと??
ちなみに『#底見えコスメ』のハッシュタグでも頻出
全8色展開の中でも『10 Medusa Pink』というカラーが特に人気の様子。
普段からよく使用しているお気に入りコスメを投稿する#底見えコスメのハッシュタグを付けている人もちらほら。ヘビーユーザーが多いカラーということがわかりますよね。

新作コスメに目がない浮気性なコスメオタクが底が見えるまで一つのアイテムを使うって、相当すごいことだからね……?!
最近のベストコスメでは見かけない
5年以上も前に発売されたアイテムが今もなお愛用されているようですが、一方、年一回いたるところで発表されるベストコスメではほとんど見かけませんでした。
新作などの急上昇アイテムがベスコス入りしやすい傾向だったり、最近ではリキッドチークがトレンドということもあるのでTOP3は難しくとも、10位くらいに入っていてもおかしくないように思うのですが……
これだけ愛用者がいるのになぜ?おかしいぞ……?

さてはみんな、出し惜しみしているな……!?
その実力が知りたくなった
本当にいいと思ったアイテムは秘密にしたいし、なんならバズってほしくない。だって売切れたら困るから!というコスメオタクの気持ちを表すかのように、水面下で息の長い人気を保ち続ける『10 Medusa Pink』。
その隠された実力が気になりすぎる!ということで今回は実際に使って体感したいと思います。
あらゆるコスメオタクを底見えまで離さないインナーグロウ チークパウダー 10 Medusa Pink とは何者なのか。いざ、レビュースタート!
パッケージから漂う品格
しばらくオンラインでは在庫なしの状態が続いていたのですが、再入荷のタイミングにすべり込み、運よくゲットできた筆者。(ガッツポーズした)
まずはパッケージをチェック。

漆黒のボディに赤いラインが入ったシンプルなパッケージ。マット加工された蓋に控えめなブランドロゴで、どこかしっとりとした和の品格が漂います。
正直今っぽくはない古風なデザインですが、同じ資生堂系列のINOUI(インウイ)を愛している筆者は差し色の赤にテンションが上がりますね!!(鼻息荒め)
で、ちょっと注目していただきたいのが本体の厚み。

うっっすい!
測ってみると、なんと厚みは約9mmでした。驚愕の1cm以下です。

開けてみると鏡付きでした。そこまで大きくはありませんが、薄い&鏡付きというのはポーチに入れて持ち歩くチークとしては完璧なのでは?
発色をチェック
つづいて色味をチェック。
腕に出してみると……

Xでスウォッチはいろいろ見てたけど、どんな発色なんだろ☆

……
……???ん???

いや、どこ塗った??
(本当にこの顔になった)
もう少し寄ってみると……

……おぉ、ありましたありました!
室内&蛍光灯の下だからなのか肌への溶け込み度が高すぎて、よく見ないとわかりませんでした。
ちなみにこちらは指で2度塗りした状態ですが、発色はほんの少し血色を感じるくらいでほぼクリア。微細なパールでツヤがプラスされていますが、ギラギラせず肌が水分で潤っているような濡れ感があります。
しかしこれ、チークというよりハイライトか、いやツヤ系パウダーにも近いのでは……?
手に出してみると世界が一変した

私、今なんのレビューしてたっけ
なんてぼやきつつも手のひらにザザッと出してみると、

なんだこれは。
親指の付け根から、薄ピンクの光が漏れ出しているのですが……!?
ハイライト級のツヤ感、でもほんのりと色付きます。
腕の時と同様に2度塗りしていますが、同じ部屋・同じ照明の下でスウォッチしているのにもかかわらずこの違い。腕と手のひらでは肌のキメが違うのでその影響もあると思いますが、それでもこれにはびっくり。
ツヤ最高☆と舞い上がる気持ちと、「どっちが本当のあなたなの……?」という戸惑いで感情はジェットコースター。とりあえず実際にメイクしてみようと思います。

この動揺も人気の秘密の一つなのか……(頭抱えつつ)
実際につけてみた
さていよいよ、実際に頬につけてみます。どんな表現に仕上がるのでしょうか?
緊張の瞬間。頬の高い位置にブラシでふわっとのせてみると、


これは……表現が難しいんですが、
ツヤが先に来て、後から色が来るチークだ……!
上品な濡れツヤの奥に色がある
発色はかなり控えめで淡ーーーくピンク。まさに湯上りピンクです。人によってはつけているかつけていないかわからないほど、ほぼ発色しない方もいるかもしれません。
それよりもまず前に出るのは、白、ピンク、若干の青みを感じる濡れツヤ感。
あくまでさりげなく、かなり上品です。水光肌のような弾けるようなみずみずしさというより、スキンケアして少し時間を置いた後の水分が馴染んだ肌のような感じ。
ツヤ系チークってわかるくらいのツヤなんだけど、光り方がほどよい。ほどよすぎる。そしてその奥に色が控えているというか……。言い表すのが難しい!こんなチークには初めて出会いました。
どんなメイクにも合う、用途もいろいろ
淡い発色という特性上、はじめはどう使うか迷うかもしれませんが、なんだかんだどんなメイクにも合いそう、というのが筆者の感想。
ほかのチークと重ね使いも◎で、これをベースにしてグラデーションチークにするのもよし。ツヤ役として上から重ねてもよし。しかもこのツヤ感ならハイライトとしても活躍。使い方が何通りもありますよね。

だからつい手が伸びる。なるほど、底見えするのはこれが理由か!
個人的には頬にツヤを仕込むのがかなりきれいだったので、チーク利用が推しです。
いやーしかし、これは一回使ったら沼るコスメ……正直私だったら秘密にしておきたい。
みなさん迷わず買うべきです。
▼ちなみに光も色も同時にガツン!と来るビーム級ハイライトはOFRA(オフラ)。
あのチークと似てる?比べてみた
すごいチークに出会ったわ~~と多幸感に包まれていたところ、ふと筆者の頭に浮かんできたのがこちら。
去年リニューアルしSNSでも話題となった、CANMAKE(キャンメイク)のパウダーチークス『P04 クレバーベージュ』というカラー。
なんだかさっきのチークと似てません……?
CANMAKEは低彩度のピンクベージュで発色は柔らかですが、ブルーパール配合なのでツヤが強め。色味よりもツヤの方が存在感があり、ひと塗りで頬に透明感が爆誕するチークなので、今回試したSHISEIDOと似た部分がありそうだと思ったんです。

金額差は3,740円。似てたらすごいよ……!?
比べてみた
ということで比べてみました。

左がCANMAKE、右がSHISEIDO。本体だけで見てみると、若干CANMAKEのほうがベージュ寄り。しかし明度・彩度ともにかなり似ています。
手に出してみると……

ちょっっと色が違いました。
画像右の蛍光灯で撮ったようすを見るとわかりやすいですが、CANMAKEのほうがより青っぽいピンク。その一方でパールの微細さ、ツヤの強さなどの表現は結構似ていると思いました。
そっくり!というわけではありませんが、「どちらかは持っているので似たようなチークがほしい」というときの選択肢に良さそう。

そしてコスメの棚が似たようなチークばかりになっていくコスメオタクあるある
気になることがひとつだけ
ここまで絶賛し尽くしたSHISEIDO インナーグロウ チークパウダーですが、実は一つだけ言わせていただきたいことがあるんです。
それは、こちら。

パッケージについた油分、めっちゃ目立つ……!!
しっとりマットでお上品デザインなのはいいのですが、少し触るだけでこうなっちゃうんです。

同じデパコスだとNARSのパッケージでもよく起こる現象だよね。
素材の特性上仕方がないにしても、コスメはきれいに保ちたい!という人にとっては気になるポイントかも。(こまめに拭けばいいって?おっしゃる通りです!)
サイレント人気コスメは沼チークだった
今回はSHISEIDO インナーグロウチークパウダー 10 Medusa Pinkを実際に使用して、その人気の秘密を探りましたがいかがでしたか?
チーク&ハイライト好き、デイリーに使いやすいチークが欲しいという方は購入して間違いないカラーだと思います。
自分に合った使い方が見つかればさらに輝き、噛めば噛むほど味がするスルメのようなこのチーク。(この表現いいのかな)在庫があるときに見つけたら即ゲット推奨です。

いいチーク見つけちゃったな~~☆