第七回 CA時代のふりかえり(不定期に)
みなさんこんにちは、Ayaです。今回は思いつきでCA時代の思い出を軽く振り返っていきたいと思います。最近、NetflixでGOOD LUCK!!を見返し始めてときめいてます。
皆さんもお酒やコーヒー片手にゆるっと楽しんでいってくださいねっ
CA時代の数々の思い出
留学から帰ってきて、「よし、CAを目指そう」と決意し、がむしゃらに目標に向かって努力し続けた日々。そしてご縁があり、有難いことに内定をいただいたわけですが……。
アテンションプリーズやGOOD LUCK!!のドラマの世界を思い描いていたため、自分がいかにこの仕事に対する解像度が低かったかを思い知りました。理想と現実の差をしっかりと目の当たりにしていくわけです。
1番怖いのは寝坊
訓練中から、教官に口酸っぱく言われ続けたのは「タイムマネジメント」と「体調管理」をしっかり行うという事です。我々が万全の状態でフライトできなければ、お客様を安全に目的地までお届けすることができないからですね。当然の責任です。
しかしながら私Aya、早起きがほんっとうに苦手でした。完全に夜型人間だったので、深夜フライトは大好きだったのですが、早朝フライトのための早起きが本当に辛くて仕方なかったです……。早い日の出勤では夜中3時起きで準備が必要な日もあります。もはや「辛い」というより「怖い」という感情が勝っていました。「寝坊したら(色んな意味で)おわりだ」と自分に言い聞かせていたため、早朝フライトの日は1分刻みでスマホの目覚ましを設定していました。
「よかった、今日もちゃんと起きれた……。」という安心感に包まれて、まだ暗い大田区をタクシーで走っていた記憶が昨日のことのように思い出されます。また、社会人になって一人暮らしを始めたので、親に頼らず自分一人で起きれるようになったことで「これが大人になると言うことか」と考えておりました。これ、社会人一年目あるあるですよね?
北海道・千歳のド満席フライト
OJTを毎日半泣きで乗り越えて審査をパスし、めでたく独り立ちしたのち国内線のフライトがスタートしたのですが、新人にとって成長の鬼門と言われるのが千歳・伊丹・福岡のフライトです。というのも、この三拠点はビジネスと旅行旅客の混在路線でもあり、日本の三大激混み地方空港なのです!!
千歳空港は非常に誘惑と魅力の多い場所で、それに釣られて最後に空港内でもお土産を大量に購入し、そのまま機内に持ち込む方が多く、それゆえにCAの手荷物収納のスムーズな案内と整理が定時運航のカギにもなるのです。満席の千歳フライトは、そりゃもうトラブルだらけでしたよ。
①お客様が持ち込んだお土産の液体物が天井から漏れてきた
お客様が購入した(おそらく海鮮類)の荷物を上の棚に収納したところ、おそらく梱包の仕方と置き方が悪かったらしく液体漏れを起こし、それが上の棚を伝ってその下に座っているお客様の洋服に落ちてきてしまったトラブル。CAが呼び出され現場に行った時にはお召し物が汚れたお客様は大激怒(そりゃそうだ)。しかもその荷物を入れたお客様は離れた席に座っていたので、我々が持ち主を探すのも時間がかかり余計イライラされる悪循環……。こう言う場合は、お客様同士でのお話し合いをお願いするしかないのですが、相手が謝罪をされないなど、誠意ある態度を見せられない場合もあるので、仲裁に入るのが本当に大変でした(涙)。みなさん、蓋があいてる液体物は足元に入れてくださいね……。
②お子様の排泄物が入ったコップを手渡しされた
これは忘れもしない、新人一年目のクリスマスのフライトです。ド満席、鳴り止まないコールボタン(乗務員呼び出しボタン)、お子様の大合唱が響き渡るカオスな機内。なんとか無事着陸し、お客様の降機が始まり御礼をお伝えしながらお見送りをしている中、通路を流れていくお母様に「はい、これよろしく」とパッと紙コップが渡されました。ドリンクの飲み残しと思い頂戴しますね、と受け取ったところ「あ、それ子供が我慢できなくてしたやつだからトイレに流しといて(原文まま、衝撃すぎて今も一言一句完璧に覚えてる)。」と言い捨てて降りて行かれたんですよね。さすがにあの時は数秒時が止まりました。素手で受け取っちゃったよ……。お母さん、あなたがあと3歩歩いた先にお手洗いあるからさ、自分で流してくれねぇか?と思っちゃいましたよね、さすがに。クリスマスプレゼントにしてはちょっと残酷だなっ!
もはやネタにしないと気持ちが昇華できないので、みなさまよろしくお願いします。クリスマスが近づくたびに思い出すAyaの鉄板ネタです。
転んでもただでは起きない、ネタにして笑いに変える、それが私
忘れ物トラブル
①ドアクローズ直前
ほぼほぼお客様が搭乗を終え、もう直ぐドアが閉まるぞ……というタイミングで通路を逆流してドア付近まですごい勢いで戻ってくるお客様。「どうされました?間も無くドアが閉まります」とお伝えすると、なんと携帯を搭乗ゲート付近の椅子に忘れてきたから降りて探したい!と。業務安全上、一度機内に入ったお客様は基本的にゲートまで戻ることは出来ないのでスタッフが代わりに探しに走ります。
特徴を教えていただければ必ず見つけてお届けするので落ち着いてくださいね。あと無理矢理出ようとしないでください。頼むから。
②離陸後のまさかの申し出
飛行機が飛び立ったあと、上空にてお客様から「出発空港のどこかに携帯忘れた」とまさかの申し出。しかも情報曖昧すぎる……!と震え上がる私。先輩に情報共有し、出発空港に連絡を取り遠隔で捜索を依頼しました。電子機器を郵送することは出来ないので難しいところなのですが、出発空港と到着地空港の地上係員の皆様に協力依頼をし、できるだけ早くお客様の手元に戻す方法を話し合うのであります。今の時代、携帯を無くしてしまうのは辛すぎますよね。わかります。こう言う時のために最低限の連絡先は紙のメモで持っておくことをおすすめします。
③到着後、パスポート紛失
到着後、お客様がなかなか降りられないな?と思い確認に行くと、まさかの「パスポートが無い」との事。国際線でそれは笑えない……と全員顔面蒼白で大捜索しました。幸いそのお客様のパスポートは、足元の隙間に落としていたのを見つける事が出来、無事降機されました。
また別の日には、お客様が降りた後に忘れ物確認をしていると、シートポケットの中にパスポートが……。おそらくお客様も途中で気づかれたようで地上係員を通して問い合わせがあったので無事引き渡しができました。パスポート忘れの場所として1番多いのがシートポケットの中なので、皆さん飛行機を降りる前は必ず確認してくださいね……!
忘れ物多いランキングは、ダントツでパスポートと携帯なので、みなさん本当に気をつけてくださいね!!たまに、買ったお土産そのままベンチに忘れた……という、うっかりさんもいらっしゃいました。
機内でなくしやすいもの
これはもう、コードレスイヤホンです。これぶっちぎり一位です。離着陸のタイミングで、もっとも飛行機に傾斜があるタイミングで落としてしまい、どこかに転がっていってしまった〜〜〜とお客様に言われた回数は数えきれないほどですね。我々も必死で探すのですが、定時運航も航空会社の大事な任務のため、最悪の場合は……心苦しいですが諦めていただく必要があるのです。怒られたことも何度もあります。正直、その言動に「おおおおお?」と思う時もありました。人間だもの。
また、窓側の席の場合は、下の機体の隙間に入ってしまうとなかなか取り出せないのでご注意ください!!
CAっておもしろい
エピソードは掘り起こせば数えきれないほどあるので、これからも思いつきで書き記していきたいなと思います。色々ありますが、CAというお仕事は「一期一会」であり、毎日異なるフライト、新しい出会いの連続で学びが多いお仕事でした。今でも飛行機を見るのが好きだし、空港に行くとテンションが上がります!目指そうか悩んでるという人がいれば、ぜひこのお仕事にチャレンジしてみてほしいです。良いことも悪いことも、必ずあなたをより魅力のある人間に成長させてくれるはず!
寒くなってきたので、皆様もお身体ご自愛くださいね。
では、またのご搭乗お待ちしております!
Aya