ピザは飲み物〜元CA・AYAの米国駐妻漫遊記〜  78 【元CA目線で楽しむ】アメリカの航空会社のサービス

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第七十八回 【日米フライト比較】アメリカで体験する、自由でフレンドリーなフライト体験!

みなさんこんにちは、Ayaです。

春休みシーズンを迎えたアメリカの各空港では、深刻な人手不足により空港の大混雑が問題化してきています。
政権のゴタゴタにより国土安全保障省の予算が失効し、現在TSA空港職員には給与が支払われていない状況です。
それにより、離職者も増え、さらには本業である空港職員の仕事を休んで別の仕事でアルバイトをして生活費をまかなう人たちも多くいるそうなんです。

なので、現在アメリカの各空港は人手不足が深刻。出国手続きには通常の倍以上の時間を要し、長蛇の列ができているというワケです。
果たして、日本でこの件は報道されているんでしょうか?状況を知っているのといないのとでは心構えも準備も変わるので、ぜひこの現状は念頭に置いていてください、

アメリカのフライトがある際は、自分の利用する空港の混雑状況のチェックは必ず行ってくださいね!いかなる状況でも、間に合わなければ容赦無く置いていかれます!!!

さてさて、話は変わり

アメリカに引っ越してきたことで増えたのが、アメリカ系航空会社に乗ってのフライトの旅の回数です。

私が日本に住んでいた時は、日系2社でCAとしてフライトを経験しました。

日系でしか働いたことのない自分からすると、そりゃあもうカルチャーショックを受けるような体験が多くあります。しかし働く側からすると、魅力的な部分が本当に多いのがアメリカ系航空会社なのです。

今回は、フライトの体験をもとに、私が感じた日米の航空会社のスタイルの違いなどをまとめてみました。

サービススタイルの違い

日系:お客様の期待の「一歩先」をいき、全員が揃ったサービスを提供

日系は、まずお客様第一。
誰が担当しても同じ「最高品質」を提供することを目標とし、
おもてなし・丁寧さ・きめ細やかさをサービスの絶対的基本としています。
髪型やメイク、所作や言葉遣いに関しても厳しく訓練を受け、現場に出てからも常にチェックされています。
また、マニュアルに沿ったサービスをきちんと遂行することが求められています。
なので、クルー全員で輪を乱すことなく、統一性のあるチームプレーが大事になってきます。

かくいう私も、現役時は「所作が雑!」「機内で走らない!」などなど、よくご指導いただいたのを覚えています……。ちょっと油断するとガサツさが出てしまうんですよね、大股で歩きがちな女でした。
映画「ハッピーフライト」の綾瀬はるかのCA役とかめちゃめちゃ共感して観てました。顔面は全然違うけど。

米系:マニュアルはあくまでベース!フレンドリーで効率的なサービスを提供

マニュアルがベースにあるのは大前提ですが、その日のクルーの気分や、目の前のお客様との相性でサービスが変わったりします。まさに個性大爆発。
冗談を言い合ったり、家族・親戚のように接したり、一貫性よりも「その時その時のフライトを一期一会として楽しむ」というスタイルと表現する方がしっくりくるかもしれません。

なので、毎フライト違う航空会社に乗っているのでは!?と思うくらい違いがあったりするので非常に面白いです。
機内アナウンスとか聞いてるとめちゃくちゃに個性出てるのでぜひ聞いてみてください。
先日は「あれっ、今からどこに向かうんだっけ?HAHAHA」とか言いながら豪快に笑ってるクルーがいて面白かったです。
個の魅力を活かせるのがアメリカ系というイメージ。

客室乗務員の多様性

日系:
若手からベテランまで幅広くいますが、全体的に所作と身だしなみは統一されているので会社のカラーは出やすい。むしろ、個性よりもその会社らしさを出すことが求められる。
新卒〜既卒までの採用があるが、既卒の採用では大体30前後くらいまでのイメージ。
また、最近男性CAも増えてきてはいるものの、他国と比べるとまだまだ少ないです。海外の航空会社のように、屈強な男性CA増えて欲しいですよね。

米系:
年齢、性別、人種、バックグラウンドが非常に多様。
アラフィフにして客室乗務員デビュー、という人もいれば、フライト以外ではオフィスワークをしているというダブルワークスタイルの人もいます。
勤続30年以上という大ベテランもバリバリ現役で飛んでるので感動するレベル。
シルバーヘアが素敵なCAがたくさんいます。
そして髪型もメイクもアクセサリーも自由なので、逆に注目して観察してみるのも面白い。

接客時の「プロ意識」の形の違い

日系:
・お客様がお願いするよりも先に察して「お飲み物はいかがですか?」などとお声かけ
・静かに寄り添い、細やかに配慮
・お辞儀の角度もしっかり揃えて、整えられた美しさを追求する

米系:
・「Hi! How are you today , Darling?」といった挨拶から始まる、フレンドリーな距離感と親しみやすさ
・はっきりとNOの意思表示ができる。お客様は神様ではない!
・状況に応じてクルーの裁量でサービスができる。ドリンクと一緒に提供するスナックが切れてしまった時には、「これ代わりに食べて!美味しいから!」と大量に別のスナックをくれる自由さ(優しさ)

サービスが落ち着いた時のCAの過ごし方の違い

日系:
常になにか仕事を探す。私はラバトリーチェック(化粧室の清掃)を頻繁に行っていました。
また、機内を巡回してゴミ回収をおこなったり、ギャレー担当の場合はギャレーの整理整頓を行ったりと常に動いていました。
なんか動いていないと怒られる、と思っていた謎の恐怖感。あの時の私、大丈夫だったのか?

米系:
一旦落ち着いたら座る。コーヒーブレイクする。なんか食べる。
ギャレーにカーテンしてある時は大体座ってカフェタイムです。それでいい。
メリハリ大事だよね、って。
米系エアラインに乗ってると、自分は現役時代なんであんなにせかせか動いていたのか謎に感じるレベルです。

保安面に関する厳しい姿

アメリカ系航空会社のクルーを見ていて驚いたのは、普段はとても明るくフレンドリーなものの、「保安面」に関する面で脅威を感じた時、180度空気感が変わり、厳しい姿を見せるということです。

非常口座席に座る旅客に対するその座席の重要性の説明、また緊急脱出を行う際に援助を行うのに同意するか否かの確認を取る際の声と表情の凄みに「保安要員としてのプライド」を感じました。

飛行機を安全に目的地まで到着させるために絶対にはずせないプロセスでもあるので、どの航空会社でもこの確認事項は必須なのですが、乗客側にしっかりと確認をとる姿がとてもかっこよかったです。
協力のお願いではなく、「非常口座席に座るってことは、ちゃんと理解して座っているよね?」という圧をかけながらの毅然とした対応は、自分も見習いたいものがありました。

安全面において、クルーに従わない乗客は容赦無く降ろされるので、大抵の人はきちんと言うこと聞きます。たまーに困ったことをする迷惑な人もいるようですが、きちんと対処されるのがアメリカのよいところ。

働いてみるなら日系?米系?

自由と個性を大切にしつつ、自分のクルーとしての裁量も求められながらも、しっかりと保安要員としての役割を第一優先に全うする。
それぞれが自立しながらも、ひとたびフライトになるとまとまりつつも和気あいあいとチームで飛んでいる姿はとても楽しそうで魅力的に映ります。

また、勤続年数が長くなればなるほど休みが取りやすくなったり、希望する路線に乗れたりと、ベテランになればなるほど良いスケジュールで飛べるというのを聞いたので、長く働く人を大事にする素敵な環境でもあります。

チャンスがあれば、ぜひ挑戦してみたいな〜とも思う今日この頃。自分がいつまでアメリカにいるかは不明ですが……。

日系も米系も、それぞれに違った良さがあるので、その明確なスタンスの違いを理解して乗るとより楽しめると思います。

自由でフレンドリーな米系航空会社も、ぜひ乗ってみてください!新発見の楽しさがあるはず。
私は丁寧な日系も、豪快な米系もどちらも大好きです。

それでは、また次回のご搭乗をお待ちしております。

Aya

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この記事を書いた人
Aya

元国際線CA。夫の仕事を機にシンガポールへ移住。現在はアメリカへ引越し、日々高カロリーのものに抗う精神修行中。
アメリカでも変わらず美容とお酒を楽しんでいく予定ですので色んなものにチャレンジしていきます!
大型猫2匹と夫と4人家族で楽しく暮らしてます。

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